GONTEXの仲間でもあるサポート選手たちについて知ってもらいたいという趣向で始まるこのインタビュー
今回はトレイルランナー成瀬選手にお話をお聞きしました。(プロフィール末尾記載)
強い意志で鍛え、次に向かう成瀬選手の言葉ぜひお楽しみください!
#stayhome
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GONTEXハッタリ君「普段そこまで深いお話ができていないので今日は楽しみにしていました。よろしくお願いいたします。」
そうですよね。よろしくお願いいたします。
〇トレランとの出会いを教えてください
陸上を中高とやっていて社会人になってからも駅伝やトラックを中心に続けていたんですが、28歳くらいの時に競技から少し想いが離れている時期がありました。その時にハセツネCUPで優勝した相馬剛さんが連載されていたコラムを読んでトレイルランニングを知りました。
「めずらしい出会いですね」
そうなんです。そしてその後も連載記事で相馬さんにどんどん引き込まれて、このスポーツをやりたい!と直感的に思ったことからですね。なので2008年くらいからトレイルを始めて、そしてその年のハセツネを観戦に行きました。陸上上がりの僕からすると本当にとんでもない世界だったのを覚えています。驚きと感動どちらもあって、その時改めて本当にトレラン一本でやろうという気持ちになりました。
「その後かわかりませんが、初レースはどちらでしょうか?」
高尾山天狗トレイルですね。ずっと里山で練習していたんですが初めて出たそのレースで「え、、これ走って登れるの?」みたいな急登に出会ったりしてこれが本当のトレランなんだぁ、衝撃を受けたのを覚えていますね。
「そのころから競技志向で走られていたんですか?」
そうですね。トレランで勝負したいと決めていました。ただ当時はまだトラックやロードでの練習が当時は多くて、今思えば、脚の太さもかなり変わっていますね。
〇こだわりのギアなどはありますか?
初期でいうとザックはマーティンウィングなどもかなり使いましたし、Salomonさんの物も使ってきましたが思い入れのホントに強いものでいうと【アディゼロマナ】というシューズですね。実はなかなか足に合わずトレランシューズをあまり履かないので、レースの時にはこのロードシューズをずっと履いています。もう廃版なのですが何足かストックしているので大事に履いているくらいです。なくなったらどうしようという感じです笑
「シューズ以外にはありますか?」
それこそGONTEXはこだわっています。実はGONTEXとの出会いはお店のアルバイトスタッフがGOTEX講習会に出たそうで、そのスタッフに山下り専用のテープをもらったんです。その後、蛭が岳での練習で使った時に印象が良かったので、当時のターゲットレースであった2017年のOSJ山中温泉トレイルレースに導入しました。そこで優勝でき自分の中でもとても印象のいいアイテムだということもあって、そこからずっと使わせていただいております。
「それこそ勝手なイメージですが黒いウェアのイメージがあるのでいつもかっこよく貼っていただいていてうれしいです。」
そうですか?ありがとうございます。実は黒が好きで自分なりにイメージカラーにしています。そして実はトライアスロンウェアなんです。ぴちっとしたのが好きで。よくトライアスロンしてるんですか?なんて聞かれちゃいますね。やったこと全くないんですが笑
「どこでトライアスロンウェアに出会ったんですか?」
相馬選手です。トレランの入口が相馬選手だったので本当にすごく影響を受けています。
「そうだったんですね。」
実はこの話(相馬選手に強く影響を受けたこと)人にあんまり言ってこなかったんですが、今日はせっかくなのでお話しさせていただきました。
〇トレランスタイルやポリシーはありますか?
それこそ柄物を着ないことはないんですが、基本は黒を身に着けることですかね。
黒を身に着けている時は集中力も上がり、無駄がない感じがして好きなんです。
ピチッとしたウェアを着るのもそういうことの現れなんです。無駄なく速く走りたいというのが強くあるので。
もちろんお洒落に走る選手もかっこいいなぁと思いますが、僕が着るなら黒で無駄なくと思っています。
「そういうことだったんですね!そんなこだわりがある事初めてお聞きしました。ちなみにその他にはありますでしょうか?」
ウェアだけでなく、無駄なく勝ちに行くことをスタイルにしていたのですが、ここ最近ではレースを楽しまないともったいないなぁという想いも生まれてきました。大会に参加される町の方、ボランティアの方、スタッフの方そんな方々を楽しませるような走りができればいいなぁと思っています。
「その変化に何かきっかけなどはありましたか?」
今年1月に招待いただいて参加した沖縄の伊平屋ヴィレッジトレイルですね。せっかくゲストランナーをさせていただいたので全エイドステーションで立ち止まって食べるのも楽しみながらお話しながら走ったんです。
30㎞部門を走り終えて、1時間後の15㎞部門も急遽参加させてもらったのですが、MCの方が「え、また走るの!?この人ちょっと頭おかしいです!」と言って、会場が爆笑に包まれて、役目を果たせた気分になれました(笑)
コース上のスタッフの方も私がまた走ってくるのを見て、みんな笑ってましたね(笑)
その際に本当にいろんな人を笑顔にできる競技だなぁと感じたところから改めてそんな風に思いました。
なので、レース自体は余裕をもって楽しめるように、トレーニングは全力で追い込むというのもポリシーといえるかもしれません。
〇思い入れのあるレースはありますか?
北丹沢12時間山岳耐久レースですね。このレースは僕にとって定期試験というか毎年その瞬間の自分自身の力試しみたいになっています。7回?も出ているので 笑
「7回も!?」
そうなんです。2017年の3位入賞が最高成績なんですが、実はそれよりも2012年に初めて出た時が、最も思い入れがあるんです。ターニングポイントになったというか、初めて本当に強い選手たちと渡り合い戦えた経験からこの世界でやっていこうとなりました。
ちなみにラスト10kmで後藤豊選手(2009年ハセツネCUP優勝)に下りで抜かれた時には衝撃でした。テクニカルな下りを100mダッシュしているのか?というスピードで抜かれて、僕の独学でやっていた下りのテクニックに比べて、本当に速い人の下りってこれなのか!と。
「確かに下りを得意とする選手の下りは本当に異次元の速さですよね。他にもございますか?」
だと。。。ハセツネですかね。最初の出会いもあって強く意識していたのですが、ずっといいコンディションで走れたことがなくて「あぁ縁がないのかなぁ」なんて思い、出るのを辞めてしまっていたんです。でも、先日、尊敬する横山さんに「成瀬さんならいけるよ」といってもらったのもあり、また「ハセツネで優勝すると世界が変わるよ」という言葉もいただいたので、また本気で頑張ってみようと思っています。
「今年はどうにかやれる形で開催できるといいですよね。」
今までの毎月1レース参加していた状態とは変わって、現在は時間が確保でき「次の目標までに変わってやる!」そんな風にポジティブに集中したトレーニングができているので、今年は安全に開催されるなら是非、出てみたいと思っています。
「ポジティブに捉えられているのは素敵ですね。ちなみに思い出のフィールドとかはございますか?」
やっぱり蛭ケ岳ですね。家から近いというのもありますが、いつもそこでトレーニングしているので自分を成長させてくれたフィールドとして思い入れがあります。
〇トレイルランニングの魅力ってどんなところだと思いますか?
僕はやっぱり競技志向になってしまうので、普通に生活していたら味わえないような、追いかけ追われといったスリルが感じられる所が好きです。あとはマラソンなどでは何か起きても何とかなるという感じがあるのですが、トレランには山で行うという意味での危険を回避することなどを含めた“難しさ”みたいなものがあってそういうのも面白さのひとつだと思っています。
〇トレイルランニングで発信していきたいことなどはありますか?
実はSNSでも少し書いているのですがトレイルレースを地元の街に作るために動いております。すでにコースなどもある程度形にできているのですが、このご時世の影響でいったん止まってしまっているのでこれが明けたら皆様に楽しさを味わっていただけるようなレースを届けたいと思っています。それこそ当初よりも関わっていただける人数が増えてきてもっともっとその思いが強まってきました。皆様を笑顔にできるようなレースを開催したいと思っています。
〇いまの状況を踏まえてトレイルランニングファンの皆様に向けてぜひ一言お願いいたします。
情勢の変化で、僕も本当にまともにトレーニングできないくらいメンタルが崩れていたんですが、さっきもお話したように「1年後自分がどう変わっているか」みたいな意識をもって過ごせればいいなぁと思っています。年単位での計画でトレーニングしてみるのもいいと思っています。瞬間の浮き沈みはもちろんありますが、それも踏まえてもう少し先の自分まで見られるように気持ちを作るのがいいと思います。この現在の情勢を自分と向き合う良い機会と捉え、トレーニングの変革をすることは大事です。
「確かに意外にトレーニングの1年計画ってないですよね。今日は本当にありがとうございました。」
ありがとうございました。
以上
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成瀬 康夫選手プロフィール(facebook)
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